特別養護老人ホーム　三和の里

愛知県西尾市を中心に福祉用具の貸与と販売事業を営む東海エイド㈱が福祉事業への参画のため新たに社会福祉法人エール西尾を設立しました。その出発点として、西尾市と岡崎市を結ぶ県道沿いに三和の里は建設されました。本施設は地域密着型ユニット特養（3ユニット29名）と小規模多機能居宅介護施設（通所18名、宿泊9名）を有していますが、スタッフエリアを中心とし各機能を南北に配して効率的な動線計画を目指しました。
特養には中庭を２箇所設け、その周囲に生活スペースを配した計画としています。この中庭は室内の採光と換気を確保し、ウッドデッキの高さを室内と合わせることで入居者が車椅子のまま外へ出て日光浴のできる場所としています。また、この中庭は玄関ホールと地域交流スペースにも面しているため、イベントを開催する際には内部と外部を一体的に利用することもできます。
地域交流スペースは10ｍ四方の広さで高さ5.4ｍの吹き抜けとなっています。本施設では中庭側へ控え柱を設けることで地域交流スペースを無柱とし、広々とした空間を実現しました。特養と小規模多機能のLDKは屋根勾配に合わせた勾配天井としており、人の集まる部分は天井を高く、プライベートな部分は高さを抑えることで、内部空間にメリハリをつくりました。